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麻痺グループ
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概要
何らかの原因で末梢神経が障害されると、障害された部位よりも末梢にある手足のしつこい痛みやしびれ、脱力感、筋力低下・運動麻痺および感覚障害などの多彩な症状が長期間続くことがあります。末梢神経は複雑に分岐、走行し、筋肉や皮膚を支配しているため、どの部位で末梢神経が障害されているかを診断することは時に難儀することもあります。このような病態を、身体所見や神経学的所見などの身体診察や電気生理学的検査(筋電図・神経伝導速度)で可能な限り診断し、適切な治療を提案し実施するのが我々の役割です。

電気生理学的検査とは、神経や筋肉に障害・異常があるか否かについて調べる検査法で、大きく分けて2つの方法があります。

1. 筋電図検査
筋肉に細い電極針を刺した状態で、力を抜いた状態、弱い収縮、強い収縮を意識的にしてもらい筋肉より生じる電気的活動を記録します。電極針を刺すので痛みをともないます。

2. 神経伝導速度検査
手足の神経、顔面の神経へ、皮膚の上から電気的刺激することにより、末梢神経を伝わる電気的活動の速度を測定します。電気的刺激時に、やや痛みをともないます。
メンバー
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学内講師(医局長)
亀田 拓哉Takuya Kameda
代表的な疾患と治療法
神経疾患

手根管症候群、肘部管症候群、足根管症候群などの絞扼性神経障害 糖尿病性末梢神経障害、筋萎縮性側索硬化症、慢性炎症性多発神経炎、ギランバレー症候群など 部位別には、正中神経麻痺、尺骨神経麻痺、橈骨神経麻痺、腕神経叢麻痺、後骨間神経麻痺、前骨間神経麻痺、腓骨神経麻痺、脛骨神経麻痺など これらは、3-6ヶ月間の保存的治療で改善することも多いですが、そうでない場合は手術で神経を直接観察して原因となっている

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筋疾患

重症筋無力症、多発性筋炎、進行性筋ジストロフィー、筋緊張性ジストロフィー これらは筋肉そのものに炎症が起きたり、痩せてしまったりすることで麻痺を起こす疾患です。筋疾患の場合は治療専門の主科が脳神経内科となりますので、脳神経内科と連携し、治療を行なってまいります。

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外傷性末梢神経損傷

外傷、骨折などで末梢神経の一部が損傷したり切れてしまうことがあります。損傷した場所より末梢で運動麻痺や、痺れ、感覚の鈍さといった自覚症状が出現します。身体所見や神経学的所見などの身体診察と電気生理学的検査により損傷した箇所を診断し、神経の回復の状況・状態を調べます。 経時的に経過観察し、症状の緩和や神経機能の回復を期待した適切な内服薬治療を行い、そういった保存療法が不十分な場合には神経の修復・縫合

研究テーマ